カード占い
78枚のタロットから花札まで、絵札に象徴を託す
カード占いとは
札を引き、その組み合わせから吉凶や助言を読む占術群。文字を持たない時代から進化した「絵によるオラクル」で、無意識を可視化する装置として近代心理学とも接点を持つ。
歴史と発展
タロットの起源は諸説あるが、確実な文献上の最古は15世紀イタリアのミラノ公爵家が用いたヴィスコンティ・スフォルツァ版(1440年頃)。当初は貴族の遊戯用トランプであり、占いに用いられるようになるのは18世紀後半、フランスのアントワーヌ・クールが古代エジプト神秘主義と結びつけた頃から。エッティラ(Etteilla)が最初の占いタロットを商業化。19世紀オカルト運動(黄金の夜明け団のウェイト、クロウリー等)を経て現在の形式が確立した。
学術的な位置付け
タロットは中世末期〜近世の民衆宗教・遊戯文化の研究対象として文化史・美術史で扱われる。イタリアの歴史家Michael Dummett『The Game of Tarot』(1980)はタロット遊戯史の古典。心理学的にはユングが元型論の観点から大アルカナを分析し、無意識の投影装置として位置付けた。認知心理学ではフォーラー効果(誰にでも当てはまる曖昧記述を自分専用と感じる現象)が主要トピック。
主要な研究者・思想家
- Antoine Court de Gébelin 1781年、タロットを古代エジプト起源とする神秘主義を提唱
- Michael Dummett 『The Game of Tarot』でタロット遊戯史を実証的に整理
- Arthur Edward Waite ウェイト版(ライダー版)タロットの創始者
- C.G. Jung 元型論からタロット大アルカナを解釈
- Bertram Forer 1948年、心理占い一般に対するフォーラー効果を実験実証
カード占いに属する主要な占術
世界各地で発展した5種の占術を、文化圏別に紹介します。
タロット
西洋大アルカナ22+小アルカナ56=計78枚
オラクルカード
西洋統一規格はなく、テーマ別に多種存在
ルノルマンカード
西洋36枚、日常の具体的な出来事に強い
プレイングカード占い
世界トランプで代用する伝統占い
花札占い
日本48枚の花札を用いる
参考文献
- 『The Game of Tarot』 (1980)
- 『The Pictorial Key to the Tarot』 (1910)
- 『元型論』 (1954)