ジョーティッシュとは
読み: じょーてぃっしゅ
意味
ジョーティッシュは、インドで受け継がれてきた伝統的な占星術・暦学の総称です。日本では「インド占星術」とも呼ばれます。
ジョーティッシュは「じょーてぃっしゅ」と読み、ジョーティシャ、ヴェーダ占星術とも呼ばれます。もともとはヴェーダの祭祀を正しい時期に行うための暦の学で、ヴェーダを学ぶための六つの補助学(ヴェーダーンガ)の一つに数えられます。
現在のインドでも、結婚相手との相性、子どもの名付け、結婚式や引越しの日取りなど、暮らしの節目で参照されることがあります。
語源
サンスクリット語 jyotiṣa(ジョーティシャ)に由来します。「光」を意味する jyotis から来た語で、天体の学を指します
由来と歴史
最も古い暦の書とされる『ヴェーダーンガ・ジョーティシャ』は紀元前に成立したと考えられていますが、時期については諸説あります。生まれた時刻の天体配置から個人の運命を読むホロスコープ占星術は、紀元前後にギリシャ世界の占星術の影響を受けて取り入れられたとされ、その後、6世紀のヴァラーハミヒラらによって体系化されたと伝えられます。
西洋占星術との主な違い
ホロスコープを円ではなく四角い図で描くことも多く、北インド式と南インド式の描き方があります。
- 恒星黄道(サイデリアル)を使う:実際の星座の位置を基準にするため、現在は西洋の黄道(トロピカル)と約24度ずれ、太陽星座が一つ前の星座になる人が多い
- 9つの惑星(ナヴァグラハ):太陽・月・火星・水星・木星・金星・土星に、月の軌道の交点であるラーフとケートゥを加える
- 月を重視する:生まれたときの月の星座や、月が入っているナクシャトラ(27宿)が大切にされる
- ダシャー:人生を惑星ごとの期間に区切って時期を読む独自の技法を持つ
よくある誤解
「インド占星術で星座が変わったから、西洋占星術は間違い」というわけではありません。基準にする黄道の取り方が違うだけで、それぞれの体系の中で一貫したルールがあります。また、日本の宿曜占星術はインドの星宿の考え方が仏典を通じて伝わったものとされますが、現代のジョーティッシュとは計算や解釈が異なります。
よくある質問
- Q. インド占星術で自分の星座がずれるのはなぜですか?
- A. 春分点が長い年月をかけて星座の間を移動する歳差のため、西洋占星術の黄道と実際の星座の位置が現在約24度ずれています。インド占星術は星座の位置を基準にするので、多くの人が一つ前の星座になります。
- Q. ラーフとケートゥとは何ですか?
- A. 月の通り道と太陽の通り道が交わる二つの点です。実際の天体ではありませんが、日食・月食に関わる点として、ジョーティッシュでは惑星と同じように扱われます。
- Q. ジョーティッシュは結婚に使われるのですか?
- A. インドでは、二人のホロスコープを比べて相性を点数化する方法などが、結婚を考える際の参考にされることがあります。どの程度重視するかは家庭や地域によってさまざまです。