カバラとは
読み: かばら
意味
カバラは、ユダヤ教の聖典を神秘的に読み解こうとする思想と伝統のことで、のちに西洋の占いや神秘思想にも大きな影響を与えました。
カバラは「カバラ」と読み、ヘブライ語で「受け取ること」「伝承」を意味する言葉に由来します。英語では Kabbalah のほか Cabala、Qabalah などのつづりも使われ、つづりの違いで伝統的なユダヤ教のカバラと、西洋魔術に取り入れられたものを区別することもあります。
神と世界の関係や、人がどのように神に近づけるかを探る思想であり、もともとは占いの技法ではありません。占いの文脈では、タロットや数秘術の背景にある考え方として名前が挙がることが多い言葉です。
語源
ヘブライ語 קַבָּלָה (受け取ったもの)
由来と歴史
カバラとして知られる思想は、12〜13世紀ごろの南フランスやスペインのユダヤ人共同体で発展したとされます。代表的な文献に『ゾーハル(光輝の書)』があり、16世紀にはイサク・ルリアらの教えが大きな影響を持ちました。
ルネサンス期にはキリスト教の学者がカバラを取り入れ、19世紀以降は近代西洋魔術の結社などによって、タロットや占星術と結びつけた独自の体系が作られました。
生命の樹とセフィロト
カバラを象徴する図に「生命の樹」があります。神から流れ出る性質を表す10個の円(セフィラ、複数形セフィロト)と、それらを結ぶ22本の小径で描かれます。
近代西洋魔術では、この22本の小径をヘブライ文字22文字とタロットの大アルカナ22枚に対応させる解釈が生まれました。ただし、こうした対応は後の時代に作られたもので、伝統的なユダヤ教のカバラに由来するものではありません。
数と文字の考え方
ヘブライ文字はそれぞれ数の値を持っており、言葉の文字の値を合計して別の言葉との関係を読み解く方法をゲマトリアと呼びます。これが、名前や生年月日を数に置き換える数秘術の発想につながったと説明されることがあります。
よくある誤解
日本で「カバラ数秘術」と呼ばれる占いは、生年月日や名前から数を出して性格を読む現代の占いで、ユダヤ教のカバラそのものとは別のものです。また、カバラを「呪術」や「秘密結社の教え」とだけ捉えるのも一面的で、本来は聖典の解釈や祈りと深く結びついた宗教思想です。
よくある質問
- Q. カバラは占いですか?
- A. もともとはユダヤ教の神秘思想で、占いの技法ではありません。タロットや数秘術の背景思想として取り入れられたことで、占いの世界でも知られるようになりました。
- Q. カバラ数秘術とカバラは同じものですか?
- A. 名前は似ていますが別のものです。カバラ数秘術は、カバラの数と文字の考え方から着想を得たとされる現代の数の占いです。
- Q. 生命の樹とタロットの対応は昔からあるのですか?
- A. 19世紀以降の西洋の神秘思想家が考えた対応で、流派によって組み合わせが異なります。
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参考文献
- 『Major Trends in Jewish Mysticism(邦訳『ユダヤ神秘主義』)』 (1941)