シャーマニズムとは
読み: しゃーまにずむ
意味
シャーマニズムは、シャーマンと呼ばれる人が意識の変わった状態(トランス)などを通じて神や精霊、死者と交流し、共同体のために治療・予言・祈りなどを行う信仰や実践の総称です。
シャーマニズムは「しゃーまにずむ」と読みます。語源はシベリアのツングース系の言葉で宗教的な職能者を指す「シャマン(saman)」とされ、それがロシア語などを経てヨーロッパに伝わり、学術用語として広まりました。
現在では、特定の宗教の名前というより、世界各地に見られる「霊的な存在と人をつなぐ専門家がいる信仰の形」をまとめて呼ぶ言葉として使われています。
語源
ツングース語 saman
研究の歴史
シベリアや中央アジアの民族の宗教を調べた旅行者や研究者によって、シャーマンの存在が西洋に紹介されたとされます。20世紀には宗教学者ミルチャ・エリアーデが『シャーマニズム』を著し、「エクスタシー(脱魂)の技術」として世界各地の事例を比較しました。
その後、北米・南米・東アジア・東南アジアなど多くの地域の霊媒や呪術的な職能者がこの枠組みで研究されるようになりました。一方で、地域ごとに大きく異なる信仰を一つの言葉でまとめてよいのか、という議論もあります。
シャーマンの役割
研究では、シャーマン自身の魂が体を離れて霊の世界へ旅するとされる「脱魂型」と、霊がシャーマンの体に入って語るとされる「憑依型」に分けて説明されることがあります。太鼓や歌、踊りなどがトランスに入るきっかけとして使われる例も多く報告されています。
- 神や精霊、祖先の言葉を聞き、共同体に伝える
- 病気や不幸の原因を霊的な面から探り、儀礼を行う
- 狩りや農作物、天候などについて占う
- 死者の魂を送る、あるいは呼び出す儀礼を担う
日本のシャーマニズム
日本では、東北地方で口寄せを行うイタコや、沖縄・奄美のユタなどが、シャーマニズムの例として取り上げられることがあります。古代の巫女(みこ)や神がかりの伝承も、この視点から研究されてきました。
よくある誤解
シャーマニズムは「原始的な宗教」と見なされることがありましたが、現在では各地の社会や文化の中で意味を持つ営みとして理解しようとする見方が一般的です。また、欧米で広まった「ネオシャーマニズム」と呼ばれる現代的な実践は、伝統的な地域の信仰とは区別して考えられています。
よくある質問
- Q. シャーマンとはどんな人ですか?
- A. トランスなどの状態で神や精霊と交流し、共同体のために言葉を伝えたり儀礼を行ったりする宗教的な職能者を指します。
- Q. シャーマンという言葉の語源は?
- A. シベリアのツングース系の言葉で宗教的な職能者を指す「シャマン」が語源とされます。
- Q. 日本にもシャーマンはいますか?
- A. 東北のイタコや沖縄・奄美のユタなどが、シャーマニズムの例として研究されることがあります。
関連するツール・カレンダー
関連する用語
関連する占術系統
参考文献
- 『シャーマニズム』 (1951)