トランジットとは
読み: とらんじっと
意味
トランジットとは、いま空を運行している天体の位置を、生まれたときのホロスコープ(出生図)に重ねて読む技法のことです。西洋占星術で、ある時期にどんなテーマが訪れやすいかを見るときに使われます。
トランジットは「とらんじっと」と読み、経過図や運行図と訳されることもあります。出生図の天体を「ネイタル」、現在の天体を「トランジット」と呼び分けて、両者の関係を読みます。
出生図が生まれ持った性質を表すのに対して、トランジットは時間とともに移り変わる流れを表します。年運や月運などの時期読みの基本となる方法です。
語源
英語 transit(通過、通り過ぎること)
仕組み
トランジットの天体が出生図の天体とアスペクト(特定の角度)を作ったり、出生図のどのハウスを通過しているかを見たりして、その時期のテーマを読み取ります。たとえばトランジットの木星が出生図の第10ハウスを通過している時期は、仕事や社会的な立場に広がりが出やすい、といった読み方をします。
天体によって動く速さが大きく異なるため、影響の続く期間も変わります。月は約2〜3日で星座を移り、太陽は約1か月、木星は約1年、土星は約2年半でひとつの星座を通過します。天王星・海王星・冥王星はさらにゆっくり動くため、人生の長い時期のテーマを表すとされます。
代表的な読み方
トランジットでは、天体が出生時の位置に戻る「回帰」が節目として重視されます。
- サターンリターン(土星回帰):土星が出生時の位置に戻る時期。約29〜30年ごとに訪れ、生き方を見直す節目とされます
- ジュピターリターン(木星回帰):約12年ごとに木星が出生時の位置に戻る時期で、新しい成長のサイクルの始まりとされます
- ソーラーリターン:太陽が出生時の位置に戻る誕生日前後の時期。その年1年のテーマを読むのに使われます
ほかの時期読みとの違い
時期を読む技法には、トランジットのほかに、生後1日を1年に見立てて天体を進めるプログレッション(進行法)や、すべての天体を同じ角度ずつ進めるソーラーアーク・ディレクションなどがあります。トランジットは実際の空の動きをそのまま使うので、もっとも直感的でわかりやすい方法とされます。
よくある誤解
トランジットは「この日に必ず◯◯が起こる」と出来事を断定するものではありません。その時期に意識が向かいやすいテーマや、取り組みやすい課題の目安として読むのが一般的です。厳しいとされる配置の時期も、準備や見直しの機会として前向きに使えます。
よくある質問
- Q. トランジットを見るには何が必要ですか?
- A. 自分の出生図(生年月日・時刻・場所)と、見たい時期の天体位置です。ホロスコープ作成ソフトの多くは出生図と現在の天体を重ねて表示できます。
- Q. どの天体のトランジットが重要ですか?
- A. 動きの遅い木星・土星・天王星・海王星・冥王星は影響が長く続くとされ、特に重視されます。月や太陽は日々・月々の細かな流れを見るのに使われます。
- Q. 水星逆行もトランジットの一種ですか?
- A. 水星逆行は現在の空で起こる天体の見かけの動きなので、トランジットの読み方の一部として扱われます。