第4ハウス
Genitor(親)
家族・故郷・住まいを司る
家族・家庭・故郷・心のよりどころ・不動産
キーワード
第4ハウスの意味
第4ハウスはホロスコープのいちばん下(天底)から始まるハウス。現代の読み方では家族・故郷・親との関係・くつろげる場所を表します。表向きの自分ではなく、家に帰った時の素の自分。不動産や住まいもここ。
第4ハウスで読み取れること
生まれ育った家庭環境、親との関係、住まいの好み、心からくつろげる場所、そして人生の晩年の過ごし方を読み取ります。
第4ハウスの分類と支配星
第4ハウスはアンギュラーハウス(角のハウス)に分類されます。アセンダント・IC・ディセンダント・MCという4つのアングルから始まるハウスで、人生の土台となる重要な領域です。ここに入った惑星は表に出やすく、出来事として目に見える形で働くと考えられています。同じアンギュラーハウスには第1ハウス・第7ハウス・第10ハウスがあります。
また、エレメントで分けると第4ハウスは水の「魂のハウス」に属します。感情や心の奥、目に見えない領域に関わるグループです。同じグループは第8ハウス・第12ハウスです。第4ハウスはホロスコープで地平線より下にある第1〜第6ハウスの一つで、自分自身や身近な暮らしといった個人的な領域を扱います。
黄道12星座を第1ハウスから順に当てはめる「ナチュラルハウス」の考え方では、第4ハウスには蟹座が対応し、その支配星である月がこのハウスの自然な支配星(ナチュラルルーラー)とされます。ただし、ハウスと星座をこのように重ねる考え方は20世紀初めのアラン・レオの教えに始まるもので、それ以前の占星術にはありません。実際の出生図では、第4ハウスの始まり(カスプ)にある星座とその支配星の位置もあわせて読みます。
17世紀の占星術書に書かれた第4ハウス
ラテン語の伝統的な呼び名は「Genitor(親)」。イギリスの占星術師ウィリアム・リリーは『Christian Astrology』(1647年)で、第4ハウスが表すものを次のように挙げています。
父親、土地・家屋・相続、耕作、隠された宝、物事の結末、包囲された町や城、古い住まい、庭や畑。
- 体の部位
- 胸と肺
- 色
- 赤
- 性別の区分
- 女性のハウス
- 共同表示星
- 蟹座・太陽
- ここで喜ぶ惑星
- なし
リリーは第4ハウスを「父親」、第10ハウスを「母親」の場所としています。現代の本では第4ハウスを母親や家庭と結びつけることが多く、親の割り当ては流派や時代によって入れ替わります。また「物事の結末」を表すことから、晩年の暮らしを読む場所ともされてきました。
リリーの記述は、1852年にZadkielが再編集した『An Introduction to Astrology』第4章から要約しています。リリーは「共同表示星」の惑星を第1ハウスの土星から順に、土星・木星・火星・太陽・金星・水星・月の並びで当てており、現代の「自然の支配星」とは別のものです。
対向する第10ハウスとの関係
第4ハウスの反対側にあるのは第10ハウス(職業・社会的地位・使命を司る)です。向かい合う2つのハウスは「家庭と社会の軸」と呼ばれる一本の軸をつくります。第4ハウスは私的な基盤である家庭、第10ハウスは公的な顔である社会での立場を表します。帰る場所と目指す場所、プライベートと仕事の調和がテーマです。
ハウスに惑星がない場合
第4ハウスが空でも、そこにあるサイン(IC・天底)とその支配星から、家庭や住まいの傾向を読みます。
各惑星が入った時の解釈
太陽は家族が人生の中心、月は感情的な繋がりの深さ、水星は家庭内の会話、金星は美しい家、火星は家庭内の衝突、木星は豊かな家庭、土星は家族の責任を示します。
出生図での意味
出生図の第4ハウスは、生涯にわたる家庭との関係と、内面の安全基地を示します。
トランジット(進行)での意味
第4ハウスに惑星が通過する時期は、家庭・不動産・家族関係に変化が起きやすい時。
🌟 アドバイス
自分の内なる家を大切に。ルーツと繋がることが真の力を生む。
よくある質問
第4ハウスの支配星は?
現代の占星術では、第4ハウスに蟹座を重ね、その支配星の月を「自然の支配星」とします。この対応は20世紀初めのアラン・レオに始まる考え方で、17世紀のリリーは第4ハウスの共同表示星を蟹座と太陽としています。実際の出生図では、第4ハウスのカスプにある星座の支配星を読みます。
第4ハウスで喜ぶ惑星は?
第4ハウスを喜びの場とする惑星はありません。惑星の喜び(ジョイ)は第1・第3・第5・第6・第9・第11・第12ハウスの7つに割り当てられています。
あわせて読みたい
参考資料
- William Lilly(Zadkiel 編, 1852年)/sacred-texts.com「An Introduction to Astrology, Chapter IV. Of the Twelve Houses, Their Nature and Signification」 1647年の『Christian Astrology』を1852年に再編集した版。各ハウスの意味・体の部位・色・男性/女性の別・共同表示星・惑星の喜びの記述を確認しています。
- Wikipedia(英語版)「House (astrology)」 ラテン語の伝統的なハウス名、アンギュラー・サクシデント・ケーデントの分類、ハウス分割法の種類、ハウスと星座を同一視する考え方が20世紀初めのアラン・レオに始まるとする記述。
- Wikipedia(英語版)「Chart Rulership」 ヘレニズム期のハウスの呼び名(舵・女神・幸運・不運・神の場所・良い霊)と、惑星が喜ぶハウス(ジョイ)の説明。