第10ハウス
Regnum(王国)
職業・社会的地位・使命を司る
職業・社会的地位・世間からの評価・使命
キーワード
第10ハウスの意味
第10ハウスはあなたが社会でどう評価され、どう成し遂げるかを示すハウス。頂点にあるMC(天頂)は、社会の中で目指す方向を読む点とされます。職業・肩書・社会的地位・公的な評判はここ。
第10ハウスで読み取れること
社会的な立場やキャリアの方向性、天職、目上の人や組織との関係、世間からの評価や人生で目指す到達点を読み取ります。
第10ハウスの分類と支配星
第10ハウスはアンギュラーハウス(角のハウス)に分類されます。アセンダント・IC・ディセンダント・MCという4つのアングルから始まるハウスで、人生の土台となる重要な領域です。ここに入った惑星は表に出やすく、出来事として目に見える形で働くと考えられています。同じアンギュラーハウスには第1ハウス・第4ハウス・第7ハウスがあります。
また、エレメントで分けると第10ハウスは地の「物質のハウス」に属します。お金や仕事、社会的な成果など現実的な基盤に関わるグループです。同じグループは第2ハウス・第6ハウスです。第10ハウスはホロスコープで地平線より上にある第7〜第12ハウスの一つで、他者や社会との関わりといった外向きの領域を扱います。
黄道12星座を第1ハウスから順に当てはめる「ナチュラルハウス」の考え方では、第10ハウスには山羊座が対応し、その支配星である土星がこのハウスの自然な支配星(ナチュラルルーラー)とされます。ただし、ハウスと星座をこのように重ねる考え方は20世紀初めのアラン・レオの教えに始まるもので、それ以前の占星術にはありません。実際の出生図では、第10ハウスの始まり(カスプ)にある星座とその支配星の位置もあわせて読みます。
17世紀の占星術書に書かれた第10ハウス
ラテン語の伝統的な呼び名は「Regnum(王国)」。イギリスの占星術師ウィリアム・リリーは『Christian Astrology』(1647年)で、第10ハウスが表すものを次のように挙げています。
王・君主・裁判官・司令官など権威をもつ人、母親、名誉、昇進、地位、官職、職業や商売、国や領地。
- 体の部位
- 膝と腿
- 色
- 赤または白
- 性別の区分
- 女性のハウス
- 共同表示星
- 山羊座・火星
- ここで喜ぶ惑星
- なし
リリーは木星や太陽がここにあると非常に幸運で、土星や月のノード(ドラゴンテイル)は名誉を妨げると書いています。現代の「キャリア」「社会的な評価」は、この名誉と職業の場所をそのまま引き継いだ読み方です。母親をこのハウスで読む点は第4ハウスの解説も参照してください。
リリーの記述は、1852年にZadkielが再編集した『An Introduction to Astrology』第4章から要約しています。リリーは「共同表示星」の惑星を第1ハウスの土星から順に、土星・木星・火星・太陽・金星・水星・月の並びで当てており、現代の「自然の支配星」とは別のものです。
対向する第4ハウスとの関係
第10ハウスの反対側にあるのは第4ハウス(家族・故郷・住まいを司る)です。向かい合う2つのハウスは「家庭と社会の軸」と呼ばれる一本の軸をつくります。第4ハウスは私的な基盤である家庭、第10ハウスは公的な顔である社会での立場を表します。帰る場所と目指す場所、プライベートと仕事の調和がテーマです。
ハウスに惑星がない場合
第10ハウスが空でも、そこにあるサイン(MC)が職業と使命の傾向を示します。
各惑星が入った時の解釈
太陽は社会的成功が人生の中心、月は感情的なキャリア、金星は美的な職業、火星は情熱的な仕事、木星は職業的成功、土星は権威と責任を示します。
出生図での意味
出生図の第10ハウスは、生涯の職業と社会的地位を示します。
トランジット(進行)での意味
第10ハウスに惑星が通過する時期は、キャリア・昇進・社会的評価に変化が起きやすい時。
🌟 アドバイス
社会での使命を全うする。頂点は登り続けることで見えてくる。
よくある質問
第10ハウスの支配星は?
現代の占星術では、第10ハウスに山羊座を重ね、その支配星の土星を「自然の支配星」とします。この対応は20世紀初めのアラン・レオに始まる考え方で、17世紀のリリーは第10ハウスの共同表示星を山羊座と火星としています。実際の出生図では、第10ハウスのカスプにある星座の支配星を読みます。
第10ハウスで喜ぶ惑星は?
第10ハウスを喜びの場とする惑星はありません。惑星の喜び(ジョイ)は第1・第3・第5・第6・第9・第11・第12ハウスの7つに割り当てられています。
あわせて読みたい
参考資料
- William Lilly(Zadkiel 編, 1852年)/sacred-texts.com「An Introduction to Astrology, Chapter IV. Of the Twelve Houses, Their Nature and Signification」 1647年の『Christian Astrology』を1852年に再編集した版。各ハウスの意味・体の部位・色・男性/女性の別・共同表示星・惑星の喜びの記述を確認しています。
- Wikipedia(英語版)「House (astrology)」 ラテン語の伝統的なハウス名、アンギュラー・サクシデント・ケーデントの分類、ハウス分割法の種類、ハウスと星座を同一視する考え方が20世紀初めのアラン・レオに始まるとする記述。
- Wikipedia(英語版)「Chart Rulership」 ヘレニズム期のハウスの呼び名(舵・女神・幸運・不運・神の場所・良い霊)と、惑星が喜ぶハウス(ジョイ)の説明。