第2ハウス
Lucrum(利益)
所有・お金・価値観を司る
所有物・お金・才能・価値観・自己肯定感
キーワード
第2ハウスの意味
第2ハウスは物質的な豊かさと、それを生み出す才能や価値観を司ります。単に収入だけでなく、『何に価値を見出すか』という深い部分を反映します。自分の才能を活かして稼ぐ力や、自己肯定感とも関連します。
第2ハウスで読み取れること
収入の得方とお金の使い方、身につけた技能や才能、大切にしている持ち物、自分には価値があると感じられるかどうかを読み取ります。
第2ハウスの分類と支配星
第2ハウスはサクシデントハウス(続くハウス)に分類されます。アンギュラーハウスに続くハウスで、角のハウスで始まったことを安定させ、資源や喜びとして蓄える領域です。ここに入った惑星は、持続的で積み重ねていく形で働きます。同じサクシデントハウスには第5ハウス・第8ハウス・第11ハウスがあります。
また、エレメントで分けると第2ハウスは地の「物質のハウス」に属します。お金や仕事、社会的な成果など現実的な基盤に関わるグループです。同じグループは第6ハウス・第10ハウスです。第2ハウスはホロスコープで地平線より下にある第1〜第6ハウスの一つで、自分自身や身近な暮らしといった個人的な領域を扱います。
黄道12星座を第1ハウスから順に当てはめる「ナチュラルハウス」の考え方では、第2ハウスには牡牛座が対応し、その支配星である金星がこのハウスの自然な支配星(ナチュラルルーラー)とされます。ただし、ハウスと星座をこのように重ねる考え方は20世紀初めのアラン・レオの教えに始まるもので、それ以前の占星術にはありません。実際の出生図では、第2ハウスの始まり(カスプ)にある星座とその支配星の位置もあわせて読みます。
17世紀の占星術書に書かれた第2ハウス
ラテン語の伝統的な呼び名は「Lucrum(利益)」。イギリスの占星術師ウィリアム・リリーは『Christian Astrology』(1647年)で、第2ハウスが表すものを次のように挙げています。
財産、動かせる持ち物、貸したお金、利益と損失。訴訟では本人の味方や援助者、決闘では本人の介添人を表すとされています。
- 体の部位
- 首とその後ろ側(肩に向かうところ)
- 色
- 緑
- 性別の区分
- 女性のハウス
- 共同表示星
- 牡牛座・木星
- ここで喜ぶ惑星
- なし
リリーは第2ハウスの木星を財産に恵まれるしるしとし、太陽と火星はここでは財を散らすと書いています。「自己価値」「才能」のような心理的な意味は20世紀以降の読み方で、もとはお金と持ち物という具体的な財産の場所でした。
リリーの記述は、1852年にZadkielが再編集した『An Introduction to Astrology』第4章から要約しています。リリーは「共同表示星」の惑星を第1ハウスの土星から順に、土星・木星・火星・太陽・金星・水星・月の並びで当てており、現代の「自然の支配星」とは別のものです。
対向する第8ハウスとの関係
第2ハウスの反対側にあるのは第8ハウス(深い変容・遺産・性愛・タブーを司る)です。向かい合う2つのハウスは「自分の資源と共有の資源の軸」と呼ばれる一本の軸をつくります。第2ハウスは自分で稼ぎ所有するもの、第8ハウスは他者と分かち合うものを表します。自立した豊かさと、信頼に基づいて共有する豊かさの両立がテーマです。
ハウスに惑星がない場合
第2ハウスに惑星がなくても、そこのサインは価値観の傾向を示します。空でも問題はなく、シンプルなお金との関係を意味することも。
各惑星が入った時の解釈
太陽は自己表現がお金に繋がる、月は感情的な安心が価値、金星は美と豊かさへの愛着、木星は経済的幸運、土星は堅実な蓄財を示します。
出生図での意味
出生図の第2ハウスは、生涯にわたる金銭感覚と才能の使い方を示します。
トランジット(進行)での意味
第2ハウスに惑星が通過する時期は、収入・支出・価値観に変化が起きやすい時。
🌟 アドバイス
自分の才能に価値を認めることが、豊かさの入口。自己肯定感を大切に。
よくある質問
第2ハウスの支配星は?
現代の占星術では、第2ハウスに牡牛座を重ね、その支配星の金星を「自然の支配星」とします。この対応は20世紀初めのアラン・レオに始まる考え方で、17世紀のリリーは第2ハウスの共同表示星を牡牛座と木星としています。実際の出生図では、第2ハウスのカスプにある星座の支配星を読みます。
第2ハウスで喜ぶ惑星は?
第2ハウスを喜びの場とする惑星はありません。惑星の喜び(ジョイ)は第1・第3・第5・第6・第9・第11・第12ハウスの7つに割り当てられています。
あわせて読みたい
参考資料
- William Lilly(Zadkiel 編, 1852年)/sacred-texts.com「An Introduction to Astrology, Chapter IV. Of the Twelve Houses, Their Nature and Signification」 1647年の『Christian Astrology』を1852年に再編集した版。各ハウスの意味・体の部位・色・男性/女性の別・共同表示星・惑星の喜びの記述を確認しています。
- Wikipedia(英語版)「House (astrology)」 ラテン語の伝統的なハウス名、アンギュラー・サクシデント・ケーデントの分類、ハウス分割法の種類、ハウスと星座を同一視する考え方が20世紀初めのアラン・レオに始まるとする記述。
- Wikipedia(英語版)「Chart Rulership」 ヘレニズム期のハウスの呼び名(舵・女神・幸運・不運・神の場所・良い霊)と、惑星が喜ぶハウス(ジョイ)の説明。