RUNE · 19 · Aett 3

ᛖEhwaz (エオー)

馬

転写E アエット第3・3番目 ルーン詩1篇

e のルーン。名前の *ehwaz はラテン語の equus(馬)と同じ語源で、古英語の詩は乗り手と馬の誇らしい姿を詠んでいます。

名前・音・のちの文字

復元名(推定)
*ehwaz 「馬」
音
/e/
英国のフソルク
ᛖ eh(eoh)(馬)
北欧のヤンガー・フサルク
なし(16文字への整理で廃止)
ゴート文字の名
eyz

「*」は文献に直接残っていない、言語学上の復元形であることを示します。

古英語では本来 eoh ですが、イチイの ēoh(ᛇ)と紛れないよう eh と綴られました。ゴート文字の e の名 eyz も「馬」を意味する語と解されています。初期(〜4世紀)には Π のような形が多く、M に似た今の形が主流になるのは5世紀からです。

ゲルマン祖語の母音の体系は揺れやすく、ᛖ と ᛇ が表していた2つの長母音の区別はやがて失われました。ヤンガー・フサルクには e を表す文字そのものがなく、このルーンは北欧では使われなくなったため、ルーン詩は古英語の詩だけです。

ルーン詩に詠まれたEhwaz

古英語ルーン詩8〜9世紀成立・ᛖ eh(eoh)

馬は戦士たちの前で、王侯の喜びとなる。蹄を誇る駿馬について、馬上の富める者たちが語り合う。落ち着かない者にとって、馬はいつも慰めとなる。

Eh bẏþ for eorlum æþelinga ƿẏn, / hors hofum ƿlanc, ðær him hæleþ ẏmb[e] / ƿelege on ƿicgum ƿrixlaþ spræce / and biþ unstẏllum æfre frofur.

訳はブルース・ディキンズの英訳(1915年)をもとにした当サイトの日本語訳です。原文は Wikipedia 各項目に掲載の校訂テキストによります(一部の特殊文字は簡略化しています)。

現代のルーン占いでの読み方

ここから先は、1982年のラルフ・ブラム『The Book of Runes』以降に広まった現代の占いの読み方です。上の詩のイメージを手がかりにしていますが、古代のゲルマン人がこのように占っていたという記録はありません。

協力相棒前進信頼

正位置

乗り手と馬が息を合わせて進む姿から、信頼できる相棒との協力、二人三脚での前進を表します。古英語詩の「落ち着かない者の慰め」という一節は、頼れる手段や仲間を得て心が定まることとも読めます。

逆位置

足並みの乱れ、相性の合わない組み合わせ、急な乗り換え。どちらがどちらのペースに合わせるのかを話し合う時期です。

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ティールのアエットの3番目

同じ組のルーン: ᛏ Tiwaz・ᛒ Berkano・ᛗ Mannaz・ᛚ Laguz・ᛜ Ingwaz・ᛞ Dagaz・ᛟ Othala

よくある質問

Ehwazの名前の意味はどこまで確かですか?

確度は高いほうです。古英語の eh(eoh)とゴート文字の名がそろって「馬」を指し、ラテン語 equus との対応もはっきりしています。

Ehwazに逆位置はありますか?

現代のルーン占いでは、上下が逆に出たときに意味を弱めたり反転させたりして読みます。ただし、この区別は20世紀後半に広まった手法で、古い史料には見られません。

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参考資料