ソードのキング
真実の王の権威
ライダー版の絵柄
王が裁きの座に座り、抜き身の剣を手にしています。ウェイトは、大アルカナの「正義」を思わせるが、むしろ職務による生殺与奪の力を表すと書いています。
絵柄から読むポイント
王は裁きの座に座り、抜き身の剣を手にしています。原典の意味は「裁き・命令・権威・法」。契約や訴訟、評価の場面、あるいは専門家(法律家や医者)の判断を表します。自分の姿として出たら、好き嫌いではなく筋道で決めることが求められています。逆位置では、その権威が冷たさや強引さに転じていないかを見ます。
絵柄の説明は、この札を描かせたA. E. ウェイトの解説書『The Pictorial Key to the Tarot』(1910年)の記述をもとにしています。
正位置・逆位置の読み方
このサイトの現代的な読み方
公正で理性的なリーダー・真実に基づく判断。
独善・冷酷・権威の乱用。
正位置では、筋道と規則に基づいて公平に判断できる人物、あるいは専門家の判断が役立つ場面です。契約や手続きは正式に進めます。逆位置では、権威や知識が冷たさや強引さに転じている状態。原典の逆位置「残酷・背信」のように、ルールを自分に都合よく使っていないかを見ます。
ウェイト(1910年)が挙げた占いの意味(和訳)
- 正位置
- 裁きの考えから生じるすべて。力、命令、権威、戦う知性、法、王の官職など
- 逆位置
- 残酷、ひねくれ、野蛮、背信、悪意
- 補足の意味
- 正位置「法律家、元老院議員、医者」/逆位置「悪い男。破滅的な訴訟をやめるようにという戒め」(同書の巻末「小アルカナの追加の意味」より)
原典の正位置は「裁き・法・権威」で、補足でも法律家や医者といった専門職の人物とされています。現代の「理性的で公正なリーダー」という読みは、ほぼ原典どおりです。
テーマ別の読み方
正位置:理性的で成熟した男性・公正な関係。
逆位置:理屈で相手を言い負かそうとし、心の距離が生まれやすい状態です。気持ちに寄り添う言葉を選びましょう。
正位置:法的な仕事・判事・公正なリーダー。
逆位置:権限を振りかざしたり、冷たく判断しすぎたりしやすいときです。人の事情にも配慮しましょう。
論理的に計画を立て、規律を持ってお金を扱える時期です。契約や法的な手続きを進めるのにも向いています。
理性で体調管理を続けられるときです。ただし感情を抑えすぎて疲れをためないように。
真実と正義に基づく判断を。温かさも忘れずに。
Yes — 理性的で公正な判断を表すため、筋が通っていれば肯定と読まれます。
※健康面の読み方は占いとしての目安です。体調に不安がある場合は医療機関に相談してください。
黄金の夜明け団での称号と対応
19世紀末のイギリスの魔術結社・黄金の夜明け団は、タロットの各札に称号を付けていました。その文書(通称「Book T」)は1912年に雑誌『The Equinox』で公にされ、ソードのキングには「風の戦車の王子」(The Prince of the Chariot of the Winds)という称号が与えられています。
黄金の夜明け団はコートカードの呼び名を独自に組み替えており、ライダー版の名前とは対応がずれます(騎馬の「ナイト」が王、「キング」が王子、「ペイジ」が王女に当たります)。ライダー版の絵はこの組み替えを採らず、伝統的なキング・クイーン・ナイト・ペイジのままです。
組み合わせの一例
同じ人物の札
ソードの14枚
ソードのスート全体の性格は小アルカナ一覧のソードの項で説明しています。実際に一枚引いてみるならタロット占いをどうぞ。
参考資料
- A. E. Waite(絵 Pamela Colman Smith)/Wikisource「The Pictorial Key to the Tarot」 ライダー版(ウェイト=スミス版)の作者自身による解説書(1910年)。絵柄の説明と、正位置・逆位置の占いの意味の和訳に使っています。
- 黄金の夜明け団「Book T」/Aleister Crowley Timeline(スキャンPDF)「A Description of the Cards of the Tarot(The Equinox Vol. I No. 8, 1912)」 黄金の夜明け団のタロット文書を初めて公にしたもの。各札の称号(「〜の主」など)、数札とデカンの対応表、札ごとの短い意味を訳して使っています。